ワタクシはジョニーデップの演技があまり好きではないのですが、ジョエルエドガートンとベネディクトカンバーバッチが出ているということと、物語も面白そうだったので見に行くことにしました。
1970年代、アイリッシュマフィアのボスジェームズバルジャー(デップ)と弟で政治家になったビリーバルジャー(カンバーバッチ)、そして幼馴染でFBI捜査官になったジョンコノリー(エドガートン)の3人の関係を描く。しかも実話。と聞けば面白そうだな~と思いますよね~。
しかし、ひとつ言っておきますが、カンバーバッチほとんど出て来ないよ~~~~。最近増えているベネファンの皆様ご愁傷様でございます。
ほとんどがFBI捜査官ジョンコノリーとジェームズバルジャーの関係で成り立っております。ジョンは幼いころから憧れているジェームズにFBIに情報を流してくれるように頼みます。これは決してチクリじゃない。ライバルであるイタリアンマフィアを倒すためにFBIと協定を結ぶんだよ、とかなんとか、コイツなかなかうまいこと言いよるのぉ~。それでジェームズを乗せて利用しまくるってわけかー、と思いきや、コイツ本気でジェームズの味方してイタリアンマフィアを潰すだけのつもり???
なんかその辺りの展開がジョンコノリーがマヌケに見えてしまってどうもスリリングさに欠けていたような気がします。ジョンがジェームズからの密告のおかげでイタリアンマフィアが捕まったように見せかけるために他の情報屋から仕入れた情報を全部ジェームズからのものにしてごまかしていたのが、FBIの上層部にバレるシーンの演出が平坦だったせいで、せっかくのドラマチックな展開が台無しだったしな。題材は良かったのに演出がそれをダメにしていた気がしました。
ワタクシが普段は好きではないジョニーデップの演技ですが、今回は良かったと思います。ただこれも演出のせいかもしれませんが、ジェームズバルジャーが「マフィアのボス」というほど大物に見えなかったのが非常に残念でした。最初はチンピラでここからのし上がっていくのかなぁと思いきや、なんかやってることがせこくてずっとただのチンピラっぽく見えてしまいました。
アメリカのギャングものって結構そうですが、結局最後はみんな司法取引して仲間を売っちゃうというね。仁義もなんもあったもんじゃない。